決 議

 

  私たち障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会は、今年結成40年を迎えました。私たちは、この40年間、多くの国民の理解と共感を得ながら、「生きる権利」「学ぶ権利」「働く権利」そして「政治参加の権利」の4つの権利の旗を高く掲げ、全力をあげて運動してきました。また、憲法改悪反対、消費税反対など、平和とくらしを守る国民的な運動にも積極的に参加してきました。

  40年目をむかえた今日、安倍政権は「構造改革」路線に基づき、社会保障・教育・税制など、国民生活全般に関わる法・制度の改悪を一段と強め、これまでにない格差・貧困問題を深刻化させています。とりわけ、この間の障害者自立支援法の強行に伴う「応益負担」をはじめ、年金・医療、介護保険、生活保護など、社会保障制度の相次ぐ改悪と定率減税の廃止などの税制改悪による負担増は、私たち障害者・家族はもちろん、多くの国民に二重三重の生活苦をおしつけ、自殺・心中などの痛ましい事件を全国各地で引き起こしています。まさに、人間らしく生きる権利とは何かが真剣に問われなければならない状況になっています。

  教育をめぐっては、昨年12月に教育基本法が改悪されました。「愛国心」の強要や教育内容への国家権力の介入など、憲法で保障された「思想及び良心の自由」「教育を受ける権利」などの諸権利が侵害されようとしており、その具体化としての教員免許法「改正」案などが今国会に提出され、強行されようとしています。また、学校教育法「改正」に伴う「特別支援教育」が今年4月から実施されましたが、施策に必要な教員配置などの条件整備が全く不十分であり、教育の後退が心配されます。障害児の排除につながる全国一斉学力テストの実施など、競争・格差づくりの教育の推進も、通常学級から排除される障害児を増やすとともに、子どもの成長・発達をいっそう困難なものにしていく状況にあります。

  こうした一方で、安倍政権は「戦争する国づくり」のための憲法改悪に固執し、その地ならしとしての教育基本法改悪、防衛省昇格関連法を強行し、そして現在国民投票法案など改憲手続き法案を今国会中に成立させようと必死になっています。支持率の低下を悪法強行で反動的に乗り切ろうと企み、何よりも国民に知られることを恐れての早期強行であることに、政権の反動性が浮き彫りになっています。

  私たちは、結成40年を機に、あらためて障害児者・家族の生活と権利を守る運動、憲法改悪を許さず、平和と暮らしを守る運動をさらに前進させるために、第41回総会を開催しました。総会では、自立支援法に対する運動で広げた共同の輪をさらに大きく広げ、福祉・医療・教育関係者とともに、多くの国民との共同した運動をすすめることを決定しました。また、昨年末に採択された国連・障害者権利条約を障害児者・家族の生活実態と切実な願いにそって政府に批准させ、施策の抜本改正を求める運動を強めることも確認し合いました。当面、7月の参議院議員選挙において、障害者・家族、国民の願いを受けとめる政治の実現を求めていくとともに、以下の事項に全力をあげることを決定しました。

 

1.憲法改悪に反対し、平和と民主主義を守るために全力をあげます。また、「障害者・患者9条の会」のとりくみを強めます。くらしを守るために消費税増税に反対します。

 

2.障害者自立支援法の抜本的な改善を求めます。とりわけ、「応益負担」の中止、施設利用者に対する食費等の全額自己負担に反対します。また住民税非課税世帯からの利用料負担の撤廃、介護保険への「統合」にも反対します。

 

3.教育基本法の具体化を許さない運動とともに、「特別支援教育」の実施にあたり、すべての障害児にゆきとどいた教育が保障されるよう、教員配置など教育条件の整備等を求めます。

 

4.自立できる年金制度の確立を求めるとともに、学生無年金障害者裁判の全面勝訴をめざす運動に全力をあげます。また、「特別障害給付金」制度の抜本的改善を求めます。

 

5.バリアフリー新法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律)の施行にあたり、障害者の社会参加の権利が保障される内容を求めます。

 

6.障害者・家族の生活と権利を守る運動と組織を大きく強くするとりくみを進めます。とりわけ、市町村での地域組織づくりに全力をあげます。

 

 

右決議します。

 

2007年4月8日

障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会第41回総会